航空関連用語集
Anti-Balance Tab (アンチ・バランス・タブ)
アンチ・バランス・タブ
操縦翼面の効きを増し、操縦性をより強化させるために用いるタブ。コントロール・タブやバランス・タブは操縦翼面の操舵力を軽減できるが、これらは操縦翼面の動きと逆方向に動くので、タブを含む操縦翼面全体として効きが劣ることは避けられない。一方、操舵力を軽くすることは、人力操縦装置に頼る限り非常に重要であるが、動力操縦装置による場合、操縦翼面は常に油圧による動力操舵であるので操舵力は大きくなっても何ら支障はない。したがって動力操縦による場合で操縦翼面の効きを増強したいときは、タブを操縦翼面の動きと同方向に動くようにしたアンチ・バランス・タブ(Anti-Balance Tab)が用いられている
第1世代から第2世代のジェット輸送機では、上記のタブがいずれかの主操縦翼面に用いられてきた。意外の感を持たれるかもしれないが、DC-8の昇降舵は最初から油圧操縦を用いず、コントロール・タブとバランス・タブによる手動操縦の方式をとっており、727および777の方向舵にはアンチ・バランス・タブが用いられている。しかし、動力操縦の設計進歩と油圧系統の冗長性の増加により、第3世代以降のジェット輸送機ではタブによる手動操縦のバックアップは不要とされ、またトリムについても各主操縦翼面の中立位置をシフトさせて行う方式となり、最近の大型ジェット機では特殊な場合を除き、タブは次第に姿を消しつつある